毎年夏休み明けに自死が増えます。
厚労省の調査では、自死が多いのは9月1日のほか、9月2日、8月31日、4月11、8日で、新しい学期が始まる前後に増える傾向が顕著であり、逆に夏休み期間中の7月下旬から8月中旬は比較的少なくなっています。
4月の新学期よりも夏休み明けの自死者数は、飛び抜けて多い。
既に25日には群馬で中2男子、東京で中1男子(事故と自死の両面捜査中)、
26日には新潟で高1女子の死亡が、それぞれ自死と疑われています。
27日、東京都教育委員会の定例会で、都の生徒指導の担当者は、市区町村の教育委員会の課長や都立高校の校長を集めた会議で、
最初の登校日に欠席した児童や生徒がいた場合、所在を速やかに確認するなど、自殺の防止を徹底するよう指示しました。
最初の登校日に欠席した児童や生徒がいた場合、所在を速やかに確認すること 、
夏休みの期間中でも気になる児童や生徒については保護者と連絡を取りながら状況の把握に努めること、
夏休み明けの当面の期間は、児童や生徒の様子に変化がないか、見守るよう求めています。
それとは別に市立図書館のつぶやきが賞賛されています。
学校死ぬほどつらい子は図書館へ… 司書のツイート拡散 :朝日新聞デジタル
太田泉生 2015年8月26日20時39分
より
「学校が死ぬほどつらい子は図書館へいらっしゃい」。
夏休みが明けるころに子どもの自殺が増える傾向があることから、神奈川県鎌倉市立の図書館の公式ツイッターが26日、こうつぶやいた。
共感を呼び、13時間で4万回以上もリツイートされている。
つぶやいたのは、市中央図書館司書の河合真帆さん(44)。
9月1日に子どもの自殺が突出して多いとの報道を読み、図書館学を学ぶ中で知ったことを思い出した。
「自殺したくなったら図書館へ」。
米国の図書館に貼られていたというポスターの文言だ。図書館には問題解決のヒントや人生を支える何かがある。
そんなメッセージだった。
利用者の秘密を守るのも、図書館の大事な原則だ。
子どもは学校に通報されると心配しているかもしれない。
だから、「一日いても誰も何も言わないよ」と書き添えた。「一日だらだらしていても、誰も何も言わないから気軽においで。ただぼーっとするだけでもいいと伝えたい」
ツイッターは職員が誰でも書き込むことができ、河合さんは郷土史や観光の話題をこまめにつぶやくようにしているという。
今回のつぶやきには、「あの頃の私に聞かせてあげたい」「感動した」などと、多くのコメントが寄せられている。
(引用ここまで)
ただこのつぶやきも役所の事なかれ主義によって一時は消されそうになたようです。
鎌倉市図書館のツイート、市教委が削除を検討していた :ハフィントンポスト
2015年08月27日 21時21分 猪谷千香
によると、
「多くの人たちの共感を呼んで鎌倉市図書館に対する賞賛の声が上がっているが、市教育委員会内部で同日、ツイートの削除を検討していたことが明らかになった。学校教育に対し、不適切ともとられる表現を使っていたためだ。しかし、図書館側がその意図を説明、好意的な反響も多かったことから、削除はしない判断を下したという。」
「『学校を休んで』や『学校へ行くくらいなら』など、学校へ行かなくてもいいとも受け止められる部分が、学校教育と図書館を管轄する鎌倉市教育委員会内部で『不適切な表現では』と議論になったという。
教育長や教育委員会教育部長、中央図書館長らが話し合ったところ、「投稿を削除するべき」という意見も出たが、図書館側が『子どもたちに自殺しないでほしい という思いで書いたもの』と説明、ツイートはこのまま残すことに決定した。中央図書館の菊池隆館長は、『皆さんが共感を持ってくださった。今後も図書館の Twitterは継続していきます』と話している。」
とあります。
「現場も見ない教委は黙っとれ!」と怒りが収まりませんが、これがTRCやTSUTAYAに業務委託職員や、非常勤の職員につぶやけたでしょうか(河合さんが正規職員と確認済み)?
企業論理や自らの雇用の不安定さによって、行政の意向を忖度したり、自粛していたのではないかと想像します。
また教委が口を挟んできた際、周囲の正規雇用の職員がそのつぶやいた職員をかばえるでしょうか?
図書館のような最も自由な発想を必要とする機関で、自粛が始まれば、言論や表現の自由は死滅です。
このつぶやきがニュースになったことで、学校に行きたくなけらば図書館へ行こうと思う生徒を、図書館側も暖かい目で見守り、声かけや手助けができる職員やクウキが育つよう願っています。