“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会会報より 「彼はどうして罪を犯してしまったのか~社会的孤 立と刑事司法~」

先日参加してきた勉強会のまとめを、「裁判員ACT通信」より拝借します。
これは大阪ボランティア協会”裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会の企画連続セミナー「裁判員裁判から見えてくる社会的孤立とその課題」(全3回)、第1回目(2016年6月19日)の報告です。

さて、6月のセミナーでは「彼はどうして罪を犯してしまったのか~社会的孤立と刑事司法~」と題しまして、大阪弁護士会の辻川圭乃氏を講師に、知的障害などのある人がなぜ犯罪行為を行ってしまうのか、罪に問われるとき、刑事司法でどのような立場に置かれているのか、いかなる支援が必要かと
いう問題について、3つの事例を紹介してもらい、犯罪行為に至った経過や事件の詳しい内容をお話いただきました。それに加えて、辻川弁護士が携わっている「大阪モデル」についての説明もしていただきました。

事例①は現住建造物放火未遂事件。この事件を起こした男性はてんかんであることはわかっていましたが、知的障害があることがわかっておらず適切な支援が受けられなかったことが事件の背景にありました。

事例②は殺人未遂。この事件を起こした女性は、父親が認知症を患い成年後見人がついたときに、父親からの経済的援助がなくなると絶望し、特に疾患を抱えていない成人したわが子を殺し自分自身も自殺しようと考え、わが子の頭を金づちで殴り怪我をさせました。精神疾患がありながら通院して
おらず、事件を起こす前に適切な支援があれば、生活保護を受給したり、病院で投薬を受けるなどすることで事件を未然に防げたのではないかと考えられました。
 
事例③は殺人事件。この事件を起こした男性は小学生のときのいじめが原因で引きこもりになり、30年間引きこもり続けていました。援助してくれていた姉に自立(生活保護受給)を求められ、姉を殺害しました。精神鑑定の結果、アスペルガー症候群と診断され、二次障害として強迫性障害及び恐怖症性不安障害を有していました。福祉とつながるきっかけが全くなかったわけではないのですが、結局福祉とつながることができなかったことが事件に繋がりました。

今回の3つの事例では、事件に至るまでに適切な支援が得られなかったことが犯罪に繋がりました。

辻川弁護士によると、障害者が加害者となる事件では、その前にいじめや虐待、消費者被害などの被害に必ずあっているとのこと。
精神疾患や知的障害を抱えていない人ならば早い段階でSOSを出すところ、障害のせいで助けを求められず悪循環に陥ってしまうことが多く、結果として、重大な事件に発展してしまったそうです。
辻川弁護士は、障害がなければ事件はなかったと考えるが、単に障害があるから刑を軽くしてくれとは言わない、けれども障害があることで刑を重くすることは絶対にしないで欲しいと裁判員に訴えたいとのこと。

また、大阪弁護士会では、障害者は自己防衛力が低いことに鑑み、2011年11月から被疑者・被告人に障害があると分かった場合に研修を受けた弁護士を派遣する制度を開始しました。

さらに2014年6月からは、大阪弁護士会と大阪社会福祉士会または大阪府地域生活定着支援センターが連携して、いわゆる入口支援(刑事施設入所前の支援)を「大阪モデル」として弁護士会自体のシステムとして運用しています。
辻川弁護士は事件を繰り返し起こしてしまうのはその人が反省していないからではなく、その背景にある、病気や障害、貧困、消費者被害に対応した支援に繋がる環境がないからであって、環境調整を行うことで結果として繰り返さなくなると説明されました。
このような取り組みはまだ始まったばかりであり、司法と福祉の連携は今後ますます求められると感じました。

グループトークでは5つのグループにわかれ、今日のセミナーの感想や講師への質問、日頃の活動や感じていることなどを自由に話してもらいました。

後に各グループからその内容を発表してもらい全員で共有しました。

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以下たかひら:
辻川さんと話す中で、地域で予兆をいち早く発見して、事件化する前に当事者を救済する意味も含んだ、トラブルシューターについての講習受講を勧められました。
その窓口は行政書士の先輩でもあり、今年度の受講を待っている状態です。
最近ではコミュニティの破壊と共に対話の機会が薄れ、ちょっとした近隣トラブルが事件に発展することもあります。
現在、行政書士会の調停員研修も受講中ですが、どのように当事者間の仲立ちをするかの技術を学ぶのは、法知識を実践として活かすためにも大変重要だと実感しています。
後日、辻川さんと共に加害者の更生保護に取り組む中井さん(弁護士)のお話を聞く機会にも恵まれ、そこでも入口支援としての福祉関係者との連携が語られました。
またその顔がパイセンな矢野・兵頭の矢野さんに似ている、同じく発表者であった法務省の保護観察官とは、親しく話をさせていただき、「行政書士なら、保護司となって助けてくださいよ。」といった話も。
岸和田市議では勲章狙いの仕事もしない者がなっている保護司の悪いイメージを伝えつつも、今後検討したいとお答えしました。
同 じ集会では、アメリカの刑事司法についての冤罪研究を発表され、日本で初のえん罪救済センターを世界と連携する形で立ち上げられた、笹倉・甲南大法学部教 授(刑事訴訟法)を「どっかでお見かけしたような…」と思いつつ、挨拶をした翌日、“裁判員ACT”スタッフであったと知らされ、やっと思い出すという恥 ずかしい場面も・・・・
点や線の関係が面として広がるように、私の頭の中の知識も知恵として昇華されますように、と1か月遅れの短冊にでも書いておきたい気持ちです。
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投稿者:

watchdogkisiwada

岸和田市の財政位破綻を止める!! 財政破綻が明らかになるほど税金を食いつぶされながら、議会も見て見ぬふりをする 土建屋ファーストな市政を正す!! あまりにもひどすぎる馴れ合い議会がチェックしていない、議員特権や行政の無駄などを、岸和田で初めて私が追及、是正させています。 あなたの“かかりりつけよろず相談員”としての使命に励みます!! 行政書士としてトラブル予防を、 防災士として防災や防犯を、 柔道整復師として健康について、 ご相談、承ります。 情報、批判はコメントいただくか、 メールアドレス:kurohata73@yahoo.co.jp 電話:080-6178-6006まで! 岸和田市議や市長らは私の追及に逃げまどっていますが、自民・公明・維新などのネトウヨ政治家だけでなく、共産・民主他どんな議員とも公開討論、受けて立ちます!! 【メディア出演】 TBS「ビビット」、MBS「VOICE」、ABC「キャスト」他ニュース 読売・産経・朝日・毎日の各新聞社で、その活躍は、度々紹介されています。

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