前回もお知らせしましたが、岸和田市は大赤字&破綻カウントダウンに入っています。
破綻すると市に関する税金などが他市より上がり、市民生活にも大きな影響があるのですが、それは目に見える形で秒読みされるわけではなく、突然に訪れます。
夕張市の例でお伝えします。
2007年、353億円の赤字を抱えて事実上破綻した北海道夕張市の破綻は、財政状況が他市を引き離して圧倒的に悪い上に赤字隠し、ヤミ起債など自助による再建が不可能、と判断された側面が大きかったのではないかと思います。
市が赤字を隠していて、住民だけでなく、議会も市職員も「財政破綻の噂すら聞いたことがなかった!」と後に言ったほど、突然で発見が遅れてしまったものです。
負債の多くは、会計上の回転資金である「一時借入金」が占めます。
市は15年ほど前から、単年度決算を「黒字」とするため、知事の許可が必要な銀行からの借り入れを、「ヤミ起債」として、前年度決算を整理する「出納整理 期間」(4月1日~5月31日)に毎年行うことで表面化しないようにして、決算上の収支不足を補い、赤字の実態をがわかりにくくしていました。
しかし、長期の地方債より金利が高く、長年にわたって借り換えを繰り返すうちに、借金が膨らんだのです。
その借入額は税収の30倍に相当する292億円に達していました(2006年3月期)。
夕張市の2005年度の赤字額は16.5億円、標準財政規模が43.7億円。
赤字比率は37.8%となり、赤字額が20%ラインを超え、財政再建団体となりました。
解消すべき累積債務の額は353億円と計算されており、標準財政規模の8.1倍となります。これは、1991年に財政再建団体となった福岡県旧赤池町(現福智町)の1.3倍(累積債務32億円、標準財政規模25億円)と比較しても巨額な債務です。
北海道庁の調査では、実質負債は630億円超で、1年間の標準財政規模(約45億円)の10倍以上!!でした。